エアコン工事

ポンプダウンしてエアコンの室外機を外そう!の巻。

2020年12月30日

どうも。電気工事屋のまいたけです。いや、、嘘です。ポンコツサラリーマンのまいたけです。。。

まいたけは、仕事には一切関係ない、エアコン工事で必要な工具はほぼ一通り買い揃えてあります。。
これだけ揃えると結構な金額かかりましたが、なぜかって??

なぜDIYエアコン工事?

2009年にアパートから今の家に引っ越す際に、引っ越し業者にエアコンの移設をお願いしました。
その時に来た人があまりにもひどかった!!

・指定時間の40分前に到着して、玄関前で寝そべって待つ!
・バルコニーに出るのからスリッパを用意しろ!
・工事完了後に新築の家のトイレを借りて、汚して帰る!
・穴あけ時の養生なし!掃除無し!掃除しておいてくださいと言って帰る!
・必要のないエアコンクリーニングを無理に勧めてくる!
・(後から分かったが)正規の工事をしていない!真空ポンプ・トルクレンチ不使用
・(後から分かったが)サービスでガス補充しておきましたと嘘!

などなど・・・。

それをきっかけに、こんな人でもできるなら自分にもできるだろうと思って、第二種電気工事士の資格を取得し、エアコンの取り付け方を調べまくりました。
でもなかなか細かく説明してるサイトって無かったんですよね。。

断片的な情報を集めて、失敗しても問題ない環境で練習させてもらって、自分なりの取り付け方のマニュアルも作って、今までで30台くらい取り付けてきました。今ではそのマニュアルを見ることなく、サクサクと工事できるまでになってきました!

そこで、素人でも分かりやすいエアコン工事を詳しく説明したサイトを作ろう!と思って立ち上げたのがこの"プライムDIY"なんです。
それなのに、今までエアコン工事の記事はありませんでしたね。。。

なかなか詳しく説明できる写真が撮れてなかったり、やる気が起きなかったりと。。これから少しずつ書いていきますね。微速前進中です。。

ポンプダウンしよう

今回は、バルコニーの防水塗装をする為に邪魔になっている室外機を一時的に外します。バルコニー防水の記事はカテゴリーから選択して見れますよ!

エアコンのガスは、"室外機ー配管ー室内機"の間を循環しています。
そのまま配管を外してしまうと、ガスは全て放出されてしまうので、室外機に集めて、外に漏れ出ないようにしてやるのがポンプダウンです。

今回はNationalのエアコンですが、どのメーカーでも作業は同じです。違うのはカバーの形や、ネジ・配管の位置くらいですかね。

室外機の右側側面のカバーを外します。大体はネジ1本を外して、下にスライドさせると外れます。(格安モデルはカバーが無いのもあります)

すると、配管が見えますね。

ポンプダウンの作業はこの部分で行いますよ!

ポンプダウンするには、ガスが循環している状態で行う必要があるので、冷房運転中に行うのが基本なので、気温が高い夏場は冷房運転をします。

でも、作業する時が夏とは限らないので、各社"強制冷房運転"という機能が設定されています。メーカーによりその方法は多少変わってきますが、大体は前面パネルを開けると、

このように表示してある事が多いですね。National・Panasonicは応急運転ボタンを5秒間押すと強制冷房運転になります。

ガスをしっかりと循環させるのが重要なので、10分くらいはしっかりと冷房運転を行います。

その間に準備をしましょう。
エアコンの配管は2本あります。

細い配管が繋がるのが二方弁。太い配管が繋がるのが三方弁と言います。

冷房運転の場合、
室外機で作られた液体に近い冷媒が細管を通って室内機へ。
室内機で熱交換し、太管を通って室外機に戻ります。

三方弁側にあるサービスポートのナット
二・三方弁のバルブのナットをモンキーレンチで緩めて外します。


モンキーレンチは、250mmくらいの長さが良いと思います。
今後の作業でも短すぎると力が入りにくいし、長すぎると力がかかりすぎちゃって破損させたりするので。

冷房運転を10分くらいしていると、このように両方の弁周辺と配管が結露してきます。

しっかりとエアコンが機能していて、冷媒が循環している証です。

これが霜のように凍ってしまっている場合は、ガス漏れ等でガス不足になっている状態です。その場合はガスの補充や、入れ替えが必要になるので、またその記事は後日書いていきます。。

そして、そのサービスポートにゲージマニホールドを接続します。
(上のAmazonのリンクのゲージマニホールドには、以下で解説するチャージバルブもセットになっています)

ゲージマニホールドを接続する時に、ガスが漏れないようにチャージバルブを使用した方がいいです。

ゲージマニホールドの低圧側(青い方)に青いホースをつなぎ、その先にチャージバルブを接続します。写真では黄色いホースも接続してありますが、今回の作業では使わないので、青いホースだけでつながっていれば大丈夫です。

そのチャージバルブとは、このように、

バルブを開閉させるダイヤルが付いています。
このバルブを回すと、

この虫押しが上下します。
なので、閉じた状態で接続してからダイヤルを回すと、室外機のサービスポートのバルブを開くことが出来ます。

もしチャージバルブを使用せずホースをそのまま接続すると、ホース接続中にガスがシューッと漏れてしまいます。外す時も同様に漏れます。なのでチャージバルブは必ず使用しましょう!

はい。前置きが長くなりましたが、チャージバルブを"閉"にした状態で、サービスポートに接続します。接続後もまだ"閉"のままで。

ゲージマニホールドの低圧側開閉バルブが"閉"である事を確認します。(空いていると真ん中のポートからガスが漏れてしまう!)
このバルブは今回の作業ではずっと閉じたままなので、間違って開けないように注意!

ゲージを確認すると、0の位置ですね。

0の位置は通常の大気圧の状態です。
そして、チャージバルブのダイヤルを"開"の方へ回していきます。全開まで回して下さい。

すると、ガスがゲージまで流れていきます。
ゲージの圧力計は1Mpaまで上がりました。

冷房運転時は大体1Mpaくらいが多いですが、機種や配管長、温度によって変わります。大体で!

はい。そろそろガスもしっかり循環してきたので、ガスを室外機に閉じ込めていきます。
室内機にガスを送る、細管側のバルブ(二方弁)を閉じていきます。

六角棒レンチの4mmを使用します

二方弁のバルブにしっかり差し込んで、ゆっくり時計回りに回して締めていきます。最後は短めに持って、ある程度ギュッと。力入れすぎると弁が壊れるので力の入れすぎには注意!!

すると・・・

今回は時間にして1分くらいでしょうか?
どんどん圧力が下がって、0以下まで下がっていきます。

以前真冬に行った三菱電機製のエアコンは5分くらいかかりました。
気温なのかメーカーなのか分からないけど、時と場合によって変わってきます
配管長が長ければ、時間も長くなります。

なので、このようにゲージマニホールドを使用してガスを回収するのが大事です。ゲージマニホールドを使わずに作業も出来るけど、勘だけが頼りなので、
短すぎてガス漏れさせたり、長すぎてコンプレッサー傷めたりするので、ゲージマニホールドは使いましょう~

現状、二方弁を締めたことによって、ガスは室外機から出られない状態になっています。でも室外機は動いているので、室内機からガスを吸引しようとしています。

ガスを吸引し尽くすと、配管内は真空になっていきます。その状態が、ゲージの0~-0.1の範囲内です。

この状態では室外機のコンプレッサーに負担がかかっており、実際作業をしていると唸っているのが分かります。
なので針が動かなくなったら、すぐに三方弁のバルブも締めて、室外機に完全にガスを閉じ込めていきます。

二方弁同様、三方弁にバルブに4mmの六角棒レンチを入れて締めていきます。同じようにある程度ギュッと!写真のように短めに持ってね!

締め終わったら、エアコンはすぐに停止させましょう。

完全に停止したら、エアコンのコンセントを抜きます!

はい。今です!

抜き忘れると、室外機取り外し時にショート・感電の可能性ありです。
今回は室内機は外さないので、アース線はそのままにしてあります。。

チャージバルブを外しますが、この時点でチャージバルブのダイヤルを閉側にしておきます。次に使う時に開のまま接続させないようにする為でもあります。

チャージバルブを外したら3つのナットをしっかり締めます。

このバルブから少しずつガスが漏れることがあるので(経験済み)、ナットはギュッと締めます。それによってガス漏れを防ぐことが出来ます。

これで、ポンプダウンは完了です。ガスは完全に室外機に閉じ込めることが出来ました!

室外機を外そう

ポンプダウンが終わったので、配管内にはガスが残っていないので、配管を外していきましょう!

配管を外すナットはこの2つです。
太管側は結構強く締め付けられているので、モンキーレンチを2つ使用して外します。

②だけで力を入れると、二方弁・三方弁本体に力がかかって破損する可能性があるので、①のレンチで弁本体に負担がかからないように、支えながら②のレンチでナットを外します。

2つとも外します。

あと室内機とつながっているのは電線ですね。
これを外していきますが、コンセントは抜きましたね??

電線の接続部分は金属のカバーが被っています。

メーカーによって位置や本数は違いますが、このエアコンは矢印の2か所です。普通の+ドライバーで外します。

端子台に電線外し用のボタン?みたいに押せる部分があるので、それにマイナスドライバーを押し込みながら電線を引っ張ります。

そうすると簡単に外れます。間違っても強引に引っ張り抜かないようにして下さいね。

これで室外機外しは完了♪

今回はエアコン移設ではなく、バルコニーの防水作業が終わったら同じ位置に戻すので、配管も電線もそのまま再使用するので、それに備えた処置をしておきます!

保管中のガス漏れを防ごう!

室外機の二方弁・三方弁のバルブはしっかり閉めても、少しずつガスが漏れてしまうのはよく?稀に?ある事です。

外して数日で付けるなら問題ないくらい微量ですが、今回は2~3週間は外したままなので、2分用フレアボンネットと、3分用フレアボンネットを使用して蓋をし、ガス漏れを防ぎます。

フレアボンネットは配管の接続で使用していたフレアナットを使用しますが、そのフレアナットは配管側にありますね。配管のフレア部分を切断していきましょう!

配管はそのまま使いますが、カットすると配管長が短くなってしまうので、可能な限りギリギリでカットします。

大体のパイプカッターにはこのように、ローラーの途中が凹になっています。

このようにフレア部分を凹部分に入れると最短でキレイにカットする事が出来るスグレモノ!

少しずつ締めながらクルクル回して細管(2分管)カット!!

もちろん太管(3分管)も同じように!

フレア部分をカットして、フレアナットが外れましたね!

フレアボンネットは小さくて保持しにくく、ズレやすいのでガス漏れ防止用のナイログを少量塗布してやると表面張力でくっ付くのでやり易いですよ。(写真には写ってませんが塗布してます)ガス漏れ防止効果もありますし。

ズレの無いように保持して、フレアナットを手で止まるまで締めます。

あとはでしっかり締めますが、配管を外す時と同様、弁本体が壊れないようにモンキーレンチで保持しながら。

トルクレンチがカチッ!となるまで回します。

これで長期保管してもガス漏れの可能性ははぼ無くなりました!
あとは、電線のカバー、側面のカバーを元通り取り付けて室外機外し&ガス漏れ対策完了です♪

再使用する配管の保護をしよう

今回配管はそのまま再使用するので、防水作業中に内部に異物が入ると良くないので対策しておきます。

配管からはオイルが垂れてきたりするので、紙ウエスを巻いて、

この紙ウエスはホコリも少なく耐水性・耐油性がいいのでおすすめですね。

ストレッチフィルムで巻き巻きして完成!

電線もそのままだと危ないし次回接続時に剥ぎ直すので、銅が露出している部分を切り落とします。

配管と電線をで束ねて完了です!
これでバルコニーの防水作業が楽にできるようになりましたよ!


プライムDIYでは他にもいろいろなDIYでやった事を記事にしています。
時間に余裕があったら覗いていって下さいね^^

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